積立NISAは最長で20年間非課税となり、少額から投資できるため投資初心者でも挑戦しやすい制度です。
クレジットカードで積立NISAを始めると毎月自動的に投資信託が買い付けされるため、手間がかからずに継続した投資をおこなえます。
今回の記事では積立NISAをクレジットカードで決済する場合のメリットとデメリット、証券会社とクレジットカードの組み合わせについて解説します。
この記事からわかること
- クレジットカードで積立NISAに自動的に投資するしくみを作れる
- クレジットカード決済は選択できる証券会社とカードが限定される
- SBI証券と三井住友カード(NL)の組み合わせは積立NISAの種類が豊富
- 2024年から始まるNISAの新制度は年間投資額が増えて非課税保有期間が無期限になる
クレジットカード決済のメリットは管理のしやすさとポイント還元
積立NISAをクレジットカードで決済するメリットは、主に以下の2つです。
- 自動的に投資するしくみが作れる
- 毎月の積立額に対してクレジットカードのポイントが還元される
クレジットカードで積立NISAを始めるためには、決済できる証券会社の口座開設と利用できるカードの発行が必要です。
たとえばマネックスカードで決済する場合は、先にマネックス証券の口座開設が必要です。
NISA口座の開設とクレジットカードの発行後、買い付けしたい積立NISAに申し込みます。
積立NISAの決済方法にクレジットカードを設定し、カード情報を登録すると毎月自動的に買い付けされます。
自動的に投資する仕組みが作れる
クレジットカード決済であれば、毎月決まった日に投資信託を買い付けができるため、自動的に投資するしくみが作れます。
積立NISAは一度設定すると頻繁な売買をおこなう必要がなく、継続的な投資をおこなえます。
投資信託の買い付けや口座へ入金する作業が省けるため、クレジットカードを使った積立NISAは管理が簡単です。
買付日を自由に指定できる決済方法は自分の好きな日を選べる反面、毎回買い付けの操作が必要となります。
通常の口座引き落としは事前に買い付け金額以上の現金をNISA口座へ入金する必要があり、資金移動を忘れると買い付けができません。
クレジットカードによる積立は利用額が後日口座から引き落とされるため、自分で資金を移動する手間が省けます。
積立投資は口座の残高確認や入金も毎回必要となるため、期間が長くなるほど管理の手間がかからないクレジットカード決済が便利です。
クレジットカードで積立NISAを始めるとポイントが還元される
クレジットカードで積立NISAを始めると、口座引き落としにはないポイントの還元を受けられます。
ポイント還元率は証券会社やクレジットカードによって異なりますが、毎月の積立額に対して0.5〜5.0%です。
仮にポイント還元率1.0%のクレジットカードで毎月20,000円ずつ積み立てた場合、1年間で2,400ポイント貯まります。
ポイントを1ポイント=1円として換算すると、1年で還元される金額は2,400円です。
同じ還元率1.0%のカードで毎月20,000円ずつ20年間積み立てた場合は、48,000ポイント貯まります。
積立NISAは長期投資に適した商品が対象となり最長20年間非課税となるため、長期的な投資が基本です。
投資期間が長くなるほど、貯まるポイントも増えます。
クレジットカードを使った決済にはメリットだけでなく、デメリットもあります。
クレジットカード決済のデメリットは取引が制限される
積立NISAは比較的自由度の高い取引が可能ですが、クレジットカード決済では証券会社や買付日などが制限されるデメリットがあります。
クレジットカードで積立NISAを始めるデメリットは、主に以下の3つです。
- 選択できる証券会社とクレジットカードが限られる
- 積立する間隔を自由に選べない
- 毎月の積立額が5万円までに制限されている
証券会社は多数ありますが、クレジットカードで積立NISAを決済できる会社はまだ少ないのが現状です。
決済に使用できるのは証券会社と提携しているカードに限られるため、普段使用しているクレジットカードは使えない場合があります。
通常の買い付けでは積立する間隔を自由に選べますが、クレジットカードで決済する場合の買付日は月1回カード会社が定めた日です。
クレジットカード積立は、毎月の上限額が口座引き落としよりも少なく設定されています。
では、クレジットカードで積立NISAを決済できる証券会社と使用できるカードについて具体的にみていきましょう。
選択できる証券会社とクレジットカードが限られる
積立NISAをクレジットカードで積立できる証券会社は6社となっており、使用できるカードの種類も限られるデメリットがあります。
2023年8月現在、積立NISAをクレジットカードで決済できる証券会社は以下の6つです。
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
- tsumiki証券
- auカブコム証券
- セゾンポケット
以下は、それぞれの証券会社で決済に使用できるクレジットカード一覧です。
証券会社 | 決済に使用できるクレジットカード |
---|---|
SBI証券 | 三井住友カード 東急カード アプラスカード UCSカード タカシマヤカード 大丸松坂屋カード オリコカード |
楽天証券 | 楽天カード |
マネックス証券 | マネックスカード |
tsumiki証券 | エポスカード |
auカブコム証券 | au PAY カード |
セゾンポケット | セゾンカード/UCカード |
SBI証券は使用できるクレジットカードの種類が最も豊富で、2023年5月17日から新たにオリコカードによるクレジットカード投信積立サービスを開始しました。
参照元:SBI証券
すでに対象のクレジットカードを所持している人は、NISA口座の開設手続きを短縮できる場合があります。
クレジットカードに登録されている顧客情報を連携して、NISA口座開設に必要な個人情報の入力項目を少なくできるためです。
利用できる組み合わせの種類は限られますが、証券会社に迷った際は選ぶ基準の1つとなります。
積立NISAのクレジットカード決済は、証券会社やクレジットカード以外にも積立する間隔が限定されるデメリットもあります。
積立する間隔を自由に選べない
クレジットカード決済は基本的に月1回の買い付けとなるため、積立する間隔を自由に選べません。
通常の口座引き落としは毎日または毎週の積立も可能となっており、買付日を自由に設定できます。
たとえばSBI証券の積立NISAは、以下の3つのコースがあります。
積立コース名 | 申込設定日 |
---|---|
毎日コース | 日付の設定なしで毎営業日に自動で買い付けされる |
毎週コース | 毎週月曜日から金曜日まで自由に選択できる |
毎月コース | 毎月1日から30日のうち好きな日付、または月末から選択できる |
SBI証券の積立コースは期間だけでなく曜日や日付も自由に設定できますが、クレジットカードで決済する場合は毎月1日が買付日となります。
クレジットカード決済の買付日は金融機関によって日付が決まっているため、自分の好きな時に買い付けしたい人には不向きです。
相場や給料日などにあわせて買付日を設定したい人は、通常の口座引き落としを利用しましょう。
クレジットカード決済は毎月5万円までに制限されている
クレジットカード決済は内閣府令により上限額が決まっており、毎月5万円までに制限されています。
第百四十八条 二 同一人に対する信用の供与が十万円を超えることとならないこと。
引用元:金融商品取引業等に関する内閣府令
内閣府令には10万円と記載されていますがカード会社の締め日によって月をまたぐ場合があるため、1ヶ月の上限が5万円となります。
現在の積立NISAは毎月の上限額が33,333円なので問題ありませんが、一般NISAや2024年からの新しいNISAで満額を投資する場合は5万円を超えてしまいます。
月に5万円以上投資したい人は、口座引き落としで決済しましょう。
では、具体的な証券会社とクレジットカードとの組み合わせについて解説していきます。
積立NISAに利用できる証券会社とクレジットカードの組み合わせ5選
積立NISAに利用できる、証券会社とクレジットカードの組み合わせから投資初心者も始めやすい5つを紹介します。
今回紹介するクレジットカードはすべて年会費が永年無料または条件付きで無料となるため、費用の負担がなく利用が可能です。
以下の組み合わせであれば、初期費用を抑えて積立NISAを始められるため、投資初心者でも挑戦しやすくなっています。
証券会社とクレジットカードの組み合わせ | ポイント還元率 | 積立NISAの取り扱い本数 | 最低積立金額 |
---|---|---|---|
SBI証券と三井住友カード(NL) | 0.5% | 205本 | 100円 |
マネックス証券とマネックスカード | 1.1% | 169本 | 1,000円 |
auカブコム証券とau PAYカード | 1.0% | 200本 | 100円 |
楽天証券と楽天カード | 0.5% | 194本 | 100円 |
tsumiki証券とエポスカード | 0.1%〜0.5% | 4本 | 100円 |
以下の組み合わせは月額100円の少額から積立が可能なため、無理せず積立を続けられます。
- SBI証券と三井住友カード(NL)
- auカブコム証券とau PAYカード
- 楽天証券と楽天カード
- tsumiki証券とエポスカード
証券会社に迷っている場合は、クレジットカードの特典も組み合わせを選ぶ基準の1つです。
例えば、三井住友カード(NL)は対象のコンビニや飲食店でタッチ決済した際、楽天カードは楽天市場で買い物する際にポイント還元率が上がります。
自分のよく利用するお店で還元率の上がるクレジットカードは、効率的にポイントを貯められます。
貯まったポイントでも投資が可能
SBI証券や楽天証券は、貯まったポイントで積立NISAに投資が可能です。
証券会社によって積立NISAの取り扱い本数が異なり、自分の買い付けしたい銘柄を取り扱っていないと投資できません。
豊富な種類の中から銘柄を選びたい人は、積立NISAの取り扱い本数が多いSBI証券と三井住友カード(NL)の組み合わせが最適です。
SBI証券と三井住友カード(NL)は積立NISAの銘柄が豊富
証券会社 | SBI証券 |
---|---|
クレジットカード | 三井住友カード(NL) |
積立NISAの取り扱い本数 | 205本 |
最低積立金額 | 100円 |
毎月の積立上限額 | 5万円 |
ポイント還元率 | 0.5% |
SBI証券は今回紹介する組み合わせの中で積立NISAの取り扱い銘柄が最も多く、2023年8月現在の取り扱い本数は205本です。
参照元:取扱銘柄 – SBI証券
2023年7月末時点で金融庁に届出されている積立NISAは246本ありますが、SBI証券は8割以上の銘柄を取り扱っています。
三井住友カード(NL)を使ってSBI証券で積立NISAを始める手順を解説
積立NISAを始めるためには、まずSBI証券の口座開設と三井住友カード(NL)の発行をおこないます。
積立NISAの利用には証券総合取引口座とNISA口座の開設が必要となりますが、SBI証券では同時申し込みが可能です。
SBI証券における口座の開設方法はインターネットと郵送があり、ネットで口座開設を選択すると最短2営業日で取引を開始できます。
NISA口座の開設には税務署の審査がおこなわれるため通常1〜2週間程度かかりますが、SBI証券は仮開設制度を利用して審査が完了する前から取引が可能です。
NISAでのお取引をすぐに開始いただけるよう、当社では税務署への審査前にNISAでのお取引を可能とする仮開設制度を設けております。
引用元:NISA口座 – SBI証券
口座開設の手続きには、本人確認書類とメールアドレスが必要です。
SBI証券のサイトにクレジットカードの情報を登録
口座開設の申し込みが完了後にSBI証券のサイトへログインし、クレジットカードの情報を登録します。
SBI証券に三井住友カード(NL)を登録するためには、カード会員専用アプリであるVpassが必要です。
積立NISAの決済方法にクレジットカードを選択
三井住友カード(NL)で積立NISAを始めるためにはSBI証券のサイトで買い付けしたい投資信託に申し込み、決済方法にクレジットカードを選択します。
SBI証券の会員情報に三井住友カード(NL)が登録されていると決済方法に表示され、積立に設定できます。
SBI証券で三井住友カード(NL)を使って決済するとポイントの二重取りができる
SBI証券で三井住友カード(NL)を使って決済すると通常のポイント還元と投信マイレージというサービスを受けられるため、ポイントの二重取りができます。
三井住友カード(NL)のポイント還元率は0.5%、投信マイレージのポイント付与率は月間平均保有金額の0.0175〜0.25%です。
参照元:ポイント付与率 – SBI証券
SBI証券の投信マイレージは貯まるポイントを5種類から選べる
SBI証券の投信マイレージでは貯まるポイントを以下の5種類から選べます。
- Vポイント
- Tポイント
- Pontaポイント
- dポイント
- JALのマイル
参照元:ポイントサービス – SBI証券
種類が豊富なため、自分の集めているポイントを選ぶと効率よく貯められます。
TポイントとPontaポイントは積立にも利用できるため、現金の代わりに還元されたポイントで積立が可能です。
ただし三井住友カード(NL)から証券口座を開設するとVポイントのみとなるため、他のポイントを選択したい人はSBI証券から口座を開設しましょう。
三井住友カード経由、三井住友銀行経由で口座開設されたお客さまは、Vポイントサービス以外のポイントサービスをメインポイントサービスとして選択することはできません。
引用元:Vポイント – SBI証券
専用のアプリを使うとスマホでつみたてNISAを管理できる
SBI証券のかんたん積立アプリを使うと、スマホでつみたてNISAを管理できます。
かんたん積立アプリでは、つみたてNISAの買い付けや取引状況の確認が可能です。
アプリの積立スタイル診断を利用すると、1分程度の質問に答えるだけで具体的なファンド名や金額配分が表示されるため、ファンド選びに役立ちます。
三井住友カード(NL)は対象のコンビニや飲食店でタッチ決済すると還元率が上がる
三井住友カード(NL)は対象のコンビニや飲食店でタッチ決済すると還元率が上がるため、効率的にポイントを貯められます。
対象の店舗でカードのタッチ決済を利用すると還元率が最大5%、スマホのタッチ決済を利用すると最大7%となります。
ポイントの還元率が上がる店舗の具体例は、以下の通りです。
- セブンイレブン
- ローソン
- マクドナルド
- サイゼリヤ
- ガスト
- すき家
- ココス
- ドトールコーヒーショップ
- かっぱ寿司など
参照元:三井住友VISAカード
上記の店舗は家族ポイントの対象になっているため、タッチ決済と合わせて最大12%のポイントが還元されます。
家族ポイントの加算でポイント還元率は最大12%
三井住友カード(NL)はタッチ決済と家族ポイントの加算を合わせると、対象店舗で最大12%のポイント還元を受けられます。
家族ポイントは対象カードの本会員で代表者の二親等以内にあたる家族が対象となり、家族1人につき1.0%のポイントが加算されます。
家族の登録は9人までできますがポイントの加算は最大5.0%までとなり、家族会員は対象外です。
参照元:家族ポイント – 三井住友カード
上位カードになるほど積立で貯まるポイントの還元率が上がる
三井住友カードはゴールド以上の上位カードになるほど積立で貯まるポイントの還元率が上がるため、年間利用額が高額な場合は検討する余地があります。
以下は、積立NISAで還元率が上がる三井住友カードと還元率の具体例です。
カードの名称 | 還元率 | 年会費 |
---|---|---|
三井住友カード プラチナプリファード | 5.0% | 税込33,000円 |
三井住友カード プラチナ | 2.0% | 税込55,000円 |
三井住友カード ゴールド(NL) | 1.0% | 税込5,500円 |
三井住友カード(NL) | 0.5% | 永年無料 |
三井住友カード プラチナプリファードは、今回紹介するクレジットカードと証券会社の組み合わせで最も高い還元率5.0%です。
三井住友カード ゴールド(NL)の年会費は税込5,500円ですが、初年度に年間100万円以上利用した場合は翌年以降が永年無料となります。
年間利用額の条件にSBI証券での積立額は含まれないため、積立以外でクレジットカードの年間利用額が100万円以上の場合はゴールドカードで還元率が上がります。
効率良くポイントを貯めたい人は、1.1%のポイント還元を受けられるマネックス証券とマネックスカードとの組み合わせが有力な候補です。
マネックス証券とマネックスカードはポイント還元率1.1%
証券会社 | マネックス証券 |
---|---|
クレジットカード | マネックスカード |
積立NISAの取り扱い本数 | 169本 |
最低積立金額 | 1,000円 |
毎月の積立上限額 | 5万円 |
ポイント還元率 | 1.1% |
マネックスカードを使ってマネックス証券で積立すると、1.1%のポイント還元を受けられます。
還元率1.1%は、今回紹介する年会費が無料のクレジットカードと証券会社の組み合わせの中で最も高い還元率です。
マネックス証券は、積立による還元とは別に投資信託の保有残高に対して毎月0.08%の投信保有ポイントが進呈されます。
投信保有ポイントには、一部対象外の銘柄や還元率が0.03%となる銘柄があります。
マネックス証券で積立NISAを始めるには先に証券口座を開設する
マネックス証券で積立NISAを始めるには、クレジットカードより先に証券口座を開設します。
積立NISAで利用できるマネックスカードの発行にマネックス証券の口座が必要となり、同時申し込みができないためです。
マネックス証券の証券総合取引口座の開設は、WEBまたは郵送で申し込みできます。
口座開設後にマネックス証券のサイトにログインし株式会社アプラスのページに移動すると、マネックスカードの申し込みが可能です。
申し込みに必要な情報を入力し、審査が完了するとカードが郵送で届きます。
マネックスカードは発行に2週間程度かかる場合があるため、証券口座の開設とクレジットカードの発行は事前に済ませておくとスムーズに積立NISAを始められます。
買い付けする投資信託の引落方法にクレジットカードを選択する
マネックス証券でクレジットカード決済をするためには、投資信託を買い付けする際の引落方法にクレジットカードを選択します。
買い付けの実行後、カード情報を入力してボタンを押下すると「お支払いが完了しました」と表示されます。
最後に完了ボタンを押下すると画面にクレジットカード決済の申し込み受付をした旨が表示され、設定は完了です。
マネックス証券のクレジットカード決済は積立額1,000円以上
マネックス証券の積立NISAでクレジットカード決済する場合、毎月の積立額は原則として1,000円以上1円単位です。
マネックス証券はほとんどの投資信託が100円から積立可能ですが、クレジットカードによる積立額は1,000円以上と定められています。
マネックスポイントはさまざまな他社ポイントに交換できる
マネックスポイントは新たな投資にあてられるほか、Tポイントなどのさまざまな他社ポイントに交換できます。
以下は、マネックスポイントを交換できる他社ポイントの具体例です。
- Tポイント
- dポイント
- Pontaポイント
- nanaco
- WAONポイント
- Amazonギフトカード
- ANAのマイル
- JALのマイル
ANAとJALのマイルは、1,000マネックスポイントを250マイルに交換できます。
マネックスカードは年1回以上の利用で年会費が無料
マネックスカードの年会費は初年度が無料、2年目以降は1回以上カードを利用すると無料になります。
つまりマネックスカードを積立NISAの支払い方法に設定すると、年会費無料で使用できるということです。
カードを持っている人はマネックス証券の口座から即時に出金できるサービスで、月5回まで全額キャッシュバックされます。
即時出金サービスは通常1回につき税込330円がかかりますが、月5回まで実質無料で利用できます。
証券会社からの出金は口座への振込が翌営業日になる場合も多いため、即時出金できるサービスは急ぎで現金が必要な時に便利です。
普段からauを利用しau IDを持っている人は、auカブコム証券とau PAYカードの組み合わせでID登録を省略して積立NISAを始められます。
auカブコム証券とau PAY カードは還元率1.0%で銘柄も豊富
証券会社 | auカブコム証券 |
---|---|
クレジットカード | au PAY カード |
積立NISAの取り扱い本数 | 200本 |
最低積立金額 | 100円 |
毎月の積立上限額 | 5万円 |
ポイント還元率 | 1.0% |
au PAY カードでauカブコム証券に積立した場合の還元率は1.0%となっており、積立NISAも2023年8月18日現在で200本と豊富に取り扱っています。
還元されるのは、ローソンの店舗やリクルート系列のネットサービスで使えるPontaポイントです。
貯まったポイントで積立NISAへの投資はできませんが、1ポイント1円としてクレジットカード利用額の支払いやau PAY残高のチャージに使用できます。
auカブコム証券で積立NISAを始めるにはau PAY カードと証券口座が必要
auカブコム証券の積立NISAを始めるためには、証券口座の開設とau PAY カードの発行が必要です。
auカブコム証券はインターネットで証券総合取引口座とNISA口座を同時に申し込めます。
WEB上で必要事項を入力し、マイナンバーカードと本人確認書類をアップロードするとNISA口座が仮開設されます。
NISA口座が仮開設されると、税務署の審査が完了する前から積立NISAの取引が可能です。
参照元:口座開設 – auカブコム証券
au PAY カードの申し込みはau IDが必要
au PAY カードの申し込みにはau IDが必要ですが、回線契約がなくても無料で登録できます。
au IDとは、auのサービスを携帯電話やパソコンから利用するためのIDのことです。
au PAY カードは申し込み後、最短4日で郵送されます。
参照元:au PAY カード
マイページにau PAY カードを登録する
au PAY カードが届いたらauカブコム証券にログインし、マイページにクレジットカード登録をおこないます。
手続きをしてから1〜2営業日で登録が完了し、メールとauカブコム証券のサイト内に通知されます。
積立の決済方法でクレジットカードを選択する
au PAY カードで決済するためには買い付けしたい銘柄に申し込み、積立の決済方法でクレジットカードを選択します。
auカブコム証券でカード情報の登録が完了しているとカード番号が表示され、クレジットカード決済で積立を始められます。
資産形成プログラムで月間保有平均残高に対してポイントが貯まる
auカブコム証券には資産形成プログラムがあり、投資信託の月間保有平均残高に対してもポイントが貯まります。
資産形成プログラムの利用にはau IDの登録が必要となりますが、au IDはau回線の利用者でなくても無料で登録が可能です。
通常銘柄で月間平均保有残高に応じて貯まるポイントの加算率は、以下のようになっています。
月間平均保有残高 | ポイントの加算率 |
---|---|
24,000円以上100万円未満 | 0.05% |
100万円以上3,000万円未満 | 0.12% |
3,000万円以上 | 0.24% |
通常銘柄以外のauカブコム証券が指定する銘柄は月間平均保有残高240,000円以上が対象となり、ポイント加算率は一律0.005%です。
auの投資信託ポイントプログラムは特定の銘柄でPontaポイントが貯まる
auの投資信託ポイントプログラムは、特定の銘柄における保有残高に応じて毎月Pontaポイントが貯まります。
対象となる特定の銘柄は、以下の4つです。
- auスマート・ベーシック(安定)
- auスマート・ベーシック(安定成長)
- auスマート・プライム(成長)
- auスマート・プライム(高成長)
ポイントの還元率は通信契約の有無によって異なり、auの通信契約がある人はない人の2倍ポイントが貯まります。
以下は、投資信託ポイントプログラムにおける銘柄別のポイント還元率です。
引用元:auの投資信託ポイントプログラム – auカブコム証券
auの投資信託ポイントプログラムの対象商品 auの通信契約あり auの通信契約なし auスマート・ベーシック
(安定)0.04% 0.02% auスマート・ベーシック
(安定成長)0.04% 0.02% auスマート・プライム
(成長)0.10% 0.05% auスマート・プライム
(高成長)0.10% 0.05%
申込方法は上記の銘柄を買い付け、auの投資信託ポイントプログラムにau IDと投資信託プログラムを保有している口座情報を登録します。
auカブコム証券にNISA口座がある人は現物株式の取引手数料が最大5%割り引き
auカブコム証券にNISA口座がある人はNISA割®が適用され、現物株式の取引手数料が最大5%割り引きになります。
当社にNISA口座(一般NISA、つみたてNISA)をお持ちのお客さまは、ワンショット手数料をご選択のお客さまは「国内現物株式手数料」を、1日定額手数料をご選択のお客さまは「国内現物株式手数料」および「国内信用取引手数料」を最大5%割引するプランです。
引用元:NISA割® – auカブコム証券
NISA割®は満50歳以上が手数料の割り引きを受けられるシニア割引や、ほかの割引サービスとも併用できます。
au PAY カードはau回線の契約または年1回以上の利用で年会費が無料
au PAY カードはau携帯電話やauひかりなどau回線の契約、または年1回以上の利用で年会費が無料となります。
参照元:年会費 – au PAY カード
年会費が無料になるためには、au PAY カードに登録されたau IDに紐付けされているau回線の契約が必要です。
au回線契約がなく、1年間au PAY カードの利用がない場合は年会費として税込1,375円がかかります。
楽天証券は楽天カードと楽天キャッシュで月額10万円まで積立が可能
証券会社 | 楽天証券 |
---|---|
クレジットカード | 楽天カード |
積立NISAの取り扱い本数 | 194本 |
最低積立金額 | 100円 |
毎月の積立上限額 | 5万円 |
ポイント還元率 | 0.5% |
NISAはクレジットカード決済の上限額が5万円までとなっていますが、楽天カードと楽天キャッシュをあわせると楽天証券で月額10万円まで積立が可能です。
楽天キャッシュは楽天グループで使える電子マネーで、月額5万円まで積立に使用できます。
楽天カードから楽天キャッシュにチャージすると0.5%のポイントが貯まるため、楽天証券では実質月額10万円までポイント還元を受けられます。
他社では5万円を超える額に対してポイント還元を受けられないため、楽天証券は2024年からの新しいNISAや現行の一般NISAで5万円以上投資したい人にもおすすめです。
楽天キャッシュはオートチャージサービスにより、残高が事前に設定した金額以下になると楽天カードから楽天キャッシュに不足分が自動でチャージされます。
参照元:楽天キャッシュ – 楽天市場
楽天証券で積立NISAを始めるためには楽天カードと証券口座の開設が必要
積立NISAを始めるためには、楽天カードと楽天証券の証券総合取引口座、NISA口座が必要です。
楽天証券の証券総合取引口座とNISA口座は、同時申し込みできます。
楽天カードで決済するためには投資信託の積立注文画面で楽天カードクレジット決済を選択し、カード情報を登録します。
参照元:積立設定 – 楽天証券
楽天証券の積立NISAは毎月12日が翌月から積立を開始できる締切日となり、13日から16日の間に登録したカードの認証がおこなわれます。
設定が完了すると毎月自動的に買い付けがおこなわれ、クレジットカード決済で支払われます。
楽天証券はポイント投資も可能となっており、積立額から利用ポイントを差し引いた額がクレジットカードの決済額です。
楽天証券は投資信託の保有残高に応じてポイントがもらえる
楽天証券は資産形成ポイント還元サービスを提供しており、投資信託の保有残高に応じてポイントがもらえます。
ポイント進呈の対象は、2022年4月末以降の月末残高です。
投資信託の月末残高と進呈されるポイントは、以下のようになっています。
月末時点の残高 | 進呈ポイント |
---|---|
はじめて10万円に到達 | 10ポイント |
はじめて30万円に到達 | 30ポイント |
はじめて50万円に到達 | 50ポイント |
はじめて100万円に到達 | 100ポイント |
はじめて200万円に到達 | 100ポイント |
はじめて300万円に到達 | 100ポイント |
はじめて400万円に到達 | 100ポイント |
はじめて500万円に到達 | 100ポイント |
はじめて1,000万円に到達 | 500ポイント |
はじめて1,500万円に到達 | 500ポイント |
はじめて2,000万円に到達 | 500ポイント |
一部対象外のファンドを除き、保有している投資信託の合計金額で判定されます。
楽天証券でポイントを使って3万円以上投資すると楽天市場での還元率が上がる
楽天証券で3万円以上ポイント投資するとSPUの対象となり、楽天市場のポイントが+0.5倍となります。
SPUとは、楽天グループのサービスを利用すると楽天市場でのポイント還元率が上がるプログラムのことです。
SPUの対象となるためには事前に楽天ポイントコースとマネーブリッジを設定し、1ポイント以上利用してポイント投資する必要があります。
楽天証券には楽天ポイントコースと楽天証券ポイントコースの2種類があり、SPUの対象となる条件は月末時点で楽天ポイントコースを設定していることです。
マネーブリッジは楽天証券と楽天銀行の口座連携サービスとなっており、無料で登録できます。
参照元:SPU – 楽天証券
楽天カードの種類によってポイント還元率が変わる
楽天証券ではクレジットカードの種類によって還元率が変わり、上位カードになるほど還元率が高くなります。
楽天カードの種類とポイント還元率は、以下の通りです。
上位カードは還元率アップや空港ラウンジの使用など特典を受けられるため、楽天グループのサービスをよく利用する人は検討する余地があります。
tsumiki証券とエポスカードとはつみたてとポイントの投資を併用できる
証券会社 | tsumiki証券 |
---|---|
クレジットカード | エポスカード |
積立NISAの取り扱い本数 | 4本 |
最低積立金額 | 100円 |
毎月の積立上限額 | 5万円 |
ポイント還元率 | 0.1%〜0.5% |
tsumiki証券はクレジットカード決済のつみたて投資とエポスポイントで投資信託を購入できるポイント投資を併用できます。
つみたて投資とポイント投資は両方できますか?
両方できます!カードでつみたて投資の毎月の投資上限は5万円ですが、それとは別にポイントで投資していただけます。ポイント投資で利用できるポイント数に上限はありません。たまったポイントでも資産づくりをはじめましょう!
引用元:よくあるご質問 – tsumiki証券
ポイント投資は100ポイントから上限なしで投資が可能となっており、1ポイント1円として利用できます。
積立NISAはポイントで投資できませんが、貯まったポイントを新たな投資に回せます。
tsumiki証券の積立NISAは4銘柄で初心者でも選びやすい
tsumiki証券で取り扱っている積立NISAは4種類となっており、初心者でも迷わないように厳選した銘柄を取り扱っています。
tsumiki証券で積立NISAに利用できる銘柄は、以下の4つです。
- セゾン・グローバルバランスファンド
- セゾン資産形成の達人ファンド
- コモンズ30ファンド
- ひふみプラス
tsumiki証券の積立NISAは100円からの少額な投資が可能で、即日発行が可能なエポスカードを使って積立できるため気軽に投資を始められます。
エポスカードはエポススマホカードというサービスを提供しており、申し込みの審査が完了後は手元にカードがなくてもアプリでカード情報を確認して決済できます。
tsumiki証券で積立NISAを始める前にエポスカードを発行しておく
tsumiki証券の口座開設はエポス Netから申し込むため、エポスカードを持っていない人は先に発行しましょう。
エポス Netは、エポスカード会員専用のオンラインサービスです。
tsumiki証券で証券総合取引口座とNISA口座を開設するための手続きはエポス Netにログインして申し込み、マイナンバーカードと本人確認書類をアップロードします。
証券総合取引口座の開設に1週間程度かかり、口座ができてから郵送される郵便物を受け取ると税務署によるNISA口座の審査に進みます。
tsumiki証券で積立NISAを始める場合、申し込みから口座開設まで3週間以上かかるため、積立を開始したい月が決まっている場合は余裕を持った申し込みが必要です。
NISA口座完了のメールが届いたら、tsumiki証券で積立を開始できます。
参照元:口座開設 – tsumiki証券
エポスカードでの積立は年数に応じて段階的にポイント還元率が上がる
エポスカードでの積立は年数に応じて段階的にポイント還元率が上がり、5年目以降は年間積立額の0.5%となります。
以下は、積立年数に応じたポイント還元率です。
積立年数 | ポイント還元率 |
---|---|
初年度 | 0.1% |
2年目 | 0.2% |
3年目 | 0.3% |
4年目 | 0.4% |
5年目 | 0.5% |
仮に5年目以降の年間積立額が24万円だった場合、1年で1,200ポイントが貯まります。
エポスポイントは年会費が無料で優待が豊富
エポスカードは年会費が無料で、飲食店やカラオケなど全国10,000店舗で優待を受けられます。
以下は、エポスカードで優待を受けられるお店の具体例です。
- ジャンボカラオケ広場のルーム料金が20%割り引き
- イオンシネマのシネマチケットが事前購入で一般価格1800円から1400円に値引き
- 富士急ハイランドのフリーパスが200円引き
- 白木屋、魚民でエポスポイント5倍など
参照元:エポトクプラザ – エポスカード
明確な条件は公表されていませんが、エポスカードで利用実績を積むとゴールドカードへの招待が届く場合があります。
ゴールドカードは年会費が税込5,000円かかりますが、以下のいずれかにあてはまる場合は年会費が永年無料となります。
- カード会社からの招待
- エポスゴールドカードまたはエポスプラチナカードの会員である家族からの紹介
- 年間の利用額が50万円以上
参照元:エポスゴールドカード
エポスカードの上位カードは年間利用額に応じてボーナスポイントが貯まる
上位カードであるエポスゴールドカードとエポスプラチナカードは、年間利用額に応じてボーナスポイントが貯まります。
以下は、エポスゴールドカードで年間利用額に応じて貯まるボーナスポイントです。
年間利用額 | ボーナスポイント |
---|---|
50万円以上 | 2,500ポイント |
100万円以上 | 10,000ポイント |
エポスプラチナカードは年会費が税込30,000円かかりますが、貯まるボーナスポイントも多くなります。
年間利用額 | ボーナスポイント |
---|---|
100万円以上 | 20,000ポイント |
200万円以上 | 30,000ポイント |
300万円以上 | 40,000ポイント |
500万円以上 | 50,000ポイント |
700万円以上 | 60,000ポイント |
900万円以上 | 70,000ポイント |
1,100万円以上 | 80,000ポイント |
1,300万円以上 | 90,000ポイント |
1,500万円以上 | 100,000ポイント |
tsumiki証券での積立額も年間利用額に含まれるため、毎月の積立でボーナスポイントをもらえる可能性が高まります。
上記で紹介した組み合わせのように積立NISAをクレジットカードで決済すると管理の手間がかからずに長期的な投資が可能となり、積立額に対してポイントが貯まります。
つまり、投資期間が長くなることで還元されるポイントも増えるということです。
2024年から新制度が適用されるNISA制度は現行制度よりも長期的な投資が可能となるため、より多くのポイントを貯められるようになります。
現行のNISA制度と2024年から始まる新制度の違いを解説
令和5年度税制改正に伴い、2024年1月から新しいNISAの制度が始まります。
参照元:令和5年度税制改正 – 財務省
現行のNISA制度と新制度のちがいは、主に以下の4つです。
- 積立NISAと一般NISAの両方に投資できる
- 投資できる金額が大幅に増え、非課税保有限度額が設定される
- 売却した分の投資枠を再利用できる
- 口座開設期間や非課税保有期間の期限がなくなる
積立NISAは、積立による長期かつ分散した投資を支援するための非課税制度です。
買い付け方法は一定額を継続して定期的に購入する積立方式のみとなっており、投資対象は長期の積立や分散した投資に適した投資信託で国の基準を満たす商品に限られます。
積立NISAは一般NISAよりも非課税枠が少ない分非課税期間が長いため、少額で長期的な資産運用をしたい人に向いています。
一般NISAは、積立NISAと同様に個人投資家に対する税制優遇制度です。
買い付け方法は積立方式の他に自分の好きな時に一括で購入するスポット購入が可能となっており、上場株式や国内外のETFなど幅広い商品が投資対象となります。
積立NISAに比べて非課税枠が大きく非課税期間は短いため、短期でまとまった資金を運用したい人に向いています。
現行制度は積立NISAと一般NISAのうちどちらか一方のみの投資となりますが、新制度では併用が可能です。
新制度でクレジットカード決済する場合、月額上限5万円から積立NISAの上限である33,333円を差し引いた残額16,667円を一般NISAに投資できます。
クレジットカードで一般NISAのスポット購入はできませんが、積立は可能です。
新制度では新しい非課税枠が設置され、積立NISAはつみたて投資枠、一般NISAは成長投資枠に引き継がれます。
積立NISAにおける現行制度と新制度の変更点は、以下の通りです。
現行制度 | 新制度 | |
---|---|---|
年間投資枠 | 40万円 | 120万円 |
非課税保有限度額 | 800万円 月額40万円×20年 | 一般NISAと合計で最大1,800万円 |
非課税保有期間 | 20年間 | 無期限 |
口座開設期間 | 2023年まで | 無期限 |
一般NISAにおける、現行制度と新制度の変更点は以下の通りです。
現行制度 | 新制度 | |
---|---|---|
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有限度額 | 600万円 月額120万円×5年 | 1,200万円※ |
非課税保有期間 | 5年間 | 無期限 |
口座開設期間 | 2023年まで | 無期限 |
2023年までにNISA口座を開設している人は手続きする必要がなく、自動的に新制度の新しい口座が開設されます。
年間投資枠で2023年中に購入した投資商品は新制度の非課税保有限度額に含まれないため、現行制度で積立NISAを始めるとより多くの非課税枠に投資できます。
現在保有している商品は新制度に移管できませんが、2024年以降もそのまま保有が可能です。
新しいNISA制度を始める際、既に現行のNISA制度(一般・つみたて)で保有している商品は、売却する必要があるのか?
既に現行のNISA制度(一般・つみたて)で保有している商品を売却する必要はありません。購入時から一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間、そのまま非課税で保有可能で、売却も自由です。
引用元:よくあるご質問 – 金融庁
では現行の制度と新制度のちがいについて、詳しく解説していきます。
積立NISAと一般NISAの両方に投資できる
新制度では積立NISAと一般NISAが一本化され、両方に投資できるようになります。
つみたて投資枠と成長投資枠で別々の金融機関は利用できないため、同じ口座で取引をおこないます。
つみたて投資枠は現行制度の積立NISAと同じ投資信託が対象
つみたて投資枠は、現行制度の積立NISAと同じ金融庁の基準を満たした投資信託が対象です。
積立NISAは法令上の条件が設けられており、長期的かつ分散した投資にふさわしい商品が選定されています。
一方で成長投資枠は、新制度から以下の銘柄が除外されます。
- 整理、監理銘柄の株式
- 信託期間が20年未満の投資信託
- 毎月分配型の投資信託
- デリバティブ取引を用いた投資信託
成長投資枠は日本株式や外国株式も対象となり、積立NISAよりも幅広い商品の中から選択できます。
新制度は投資できる額が大幅に増える
新制度では積立NISAの上限額が年間で120万円となり、投資できる額が大幅に増えます。
積立NISAは月額の上限が33,333円から10万円となるため、現行制度の3倍以上の買い付けが可能です。
現行制度にはなかった生涯非課税限度額が新たに設定され、生涯で投資できる最大利用限度額が1,800万円となります。
資金に余裕がある場合は2つのNISAを併用し、非課税でより多くの資産運用ができるようになります。
現行制度では一度最大利用可能額まで買い付けすると追加の購入ができませんが、新制度は非課税枠の再利用が可能です。
売却した分の非課税枠を再利用できる
新制度は非課税保有限度額を簿価残高で管理するため、売却した分の非課税枠を翌年以降に再利用できます。
たとえば保有している積立NISA600万円のうち300万円を売却した場合、300万円分の枠を再利用できるため翌年の非課税保有限度額は残り1,500万円です。
新制度は商品を売却した分の非課税枠が復活して新たに投資できるため、現行制度よりも自由に売買できるようになります。
口座開設期間が非課税保有期間が期限がなくなる
新制度では口座開設期間や非課税保有期間の期限がなくなるため、現行制度よりも長期的な投資が可能です。
積立NISAは投資期間が長くなるほど元本割れする可能性が低くなり、複利効果が大きくなります。
クレジットカードで決済している場合は、投資期間が長いほど還元されるポイントも増えます。
すでに保有している商品の非課税保有期間は積立NISAが最長2042年まで、一般NISAが最長2027年までです。
現行制度で保有している商品は新制度に移管できないため、以下の方法で手続きする必要があります。
- 積立NISAは2042年、一般NISAは2027年の非課税保有期間内に売却する
- 非課税保有期間終了後に課税口座に払い出す
課税口座に払い出した商品は非課税ではなくなりますが、そのまま保有できます。
積立NISAのクレジットカード決済は投資初心者も挑戦しやすい
積立NISAのクレジットカード決済は自動的に投資するしくみを作れるため、投資初心者にも挑戦しやすい資産運用です。
クレジットカード決済は自分で資金移動する必要がないため管理が容易で、毎月の積立に対してポイントが還元されるメリットがあります。
積立NISAは100円の少額から積立が可能となっており、年会費が無料のクレジットカードで費用を抑えて投資を始められます。
一方でクレジットカード決済は利用できる証券会社やカード、買付日などが限定される点がデメリットです。
三井住友カード(NL)とSBI証券の組み合わせは積立NISAの取り扱い本数が多く、豊富な種類の中から自分が好きな銘柄を選べます。
ポイント還元率を重視する場合は、マネックスカードとマネックス証券の組み合わせで1.1%のポイントが還元されます。
2024年から新しいNISAの制度が始まり、積立NISAと一般NISAの併用が可能です。
つみたてNISAの年間投資枠が40万円から120万円に増額され、最大利用可能額は1,800万円となります。
新制度では口座の開設期間や非課税保有期間がなくなるため、現行制度よりも長期的な投資をおこなえます。
2023年に買い付けした投資信託は最大利用額に含まれないため、新制度が始まる前に積立NISAを始めてより多くの非課税枠を活用しましょう。